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昨日は大倉本家さんの酒蔵見学会でした。

大倉さんの「金鼓」は、奈良の方なら、一度は名前を聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
創業は1896年。
奈良県内のみで販売するという方針でやってこられた酒蔵さんです。

0219_1.jpg

当時大倉さんの濁酒は、奈良県の新嘗祭に献上されるお酒だったということですが、平成12年から14年まで休蔵。
私が古代史および神社の歴史に興味をもったのは、今から10年前ですから、まさにすれ違いですね。

大倉さんは、もともとは農家だからか、敷地も広いように感じましたが、それよりなにより、担当の田中さんが、それはそれは丁寧に紹介し、説明してくださったので、かなりたくさんの勉強をさせていただくことができました!!!

酒蔵さん酒屋さんが、事前にものすごく丁寧に下準備をしてくださった賜物みたい。
感謝、かんしゃ、感謝ですm(__)m

酒好きが喜ぶ酒蔵見学をしたい!!
……そういう熱い思いを感じます。
そういう酒蔵さん、酒屋さんがいてくださるなら、これから先、日本酒は、「悪酔いする酒」「親父くさい」などのマイナスイメージを払拭しできると思います。

……多いんですよね(^^ゞ
「日本酒」と言うと、「悪酔いしない?」「日本酒って親父くさくない?」という反応が返ってくること。
日本酒好きにとって、すっごく口惜しい!!!
悪酔いするとしたら、それは単に「飲み過ぎ」だと思う(笑)

でもきっと、これから日本酒のイメージは変わっていく。
そう、思えます。

さて、まず蔵の建物について。
何か気付くことはありませんか?

0219_2.jpg

そう。茅葺部分と瓦葺部分があるでしょう?

「増築してこうなったの?」

違うんだそうです。
これは「大和棟」と呼ばれる民家造りの一様式で、江戸時代末期~明治初期にこのあたりで流行したのだとか。
つまり、この建物はかなりの「年代物」というわけですが、酒造りに対しては、新しい試みもされているみたい。

例えば……。
この日、私のテーマの一つは、「アル添」でした。
前日、twitter上で、「醸造アルコールは混ぜものだと思う」という内容のつぶやきをしたら、すぐ近所にある酒屋さんから、「地酒≠大手の酒ですか?」と聞かれたので、「私的には同じと思えない」とお返事したんですね。

そしたら、「アル添については、蔵見学に行かれた時に、どの工程でなされるのか、またアル添の現状などを質問されるといいと思います」と教えてくださったんで、そういうものかな……と。

うちの父は立身出世の人でして。
家にはほとんどいませんでしたが、会社ではかなりの猛烈社員だったようです。
なので、私が成人するころには、銀行さんから接待される立場となり、わが家には高い日本酒がありました。

でも、正直、心の底からうまいと思ったことはなかったんですよね。
私が接する「高い日本酒」の多くは、醸造アルコールが添加されていました。
そして、どうやら私はそれが苦手だったように思います。
今でも、「う……」となる(悪酔いするという意味じゃなく、味に)お酒には必ず醸造アルコールが添加されているので。

でも反対に、醸造アルコールが添加されていれば必ず「う……」となるわけじゃありません。
「うまいじゃないですかぁ!」
と叫んでしまうことも、最近はあります(つまり、昔はなかった(笑))。

吉野の「花巴」さんでいただいた本醸造タイプは、むちゃくちゃおいしかった!
蔵の社長さん(多分)にそう言うと、
「アルコールを一年寝かし、バランスを考えてますから」
と笑っておられました。

醸造アルコールの添加がよくないのではないんでしょうね。
その添加の仕方がいけないんだと思います。

ならばどういった添加の仕方がダメなのか。
そこらへんに新たな興味が湧いてます。

大倉さんも、「うまければ、アルコールの添加の有無にこだわらない」というスタンスのようです。
これからもどんどん新しい試みをされていくんでしょうね(#^.^#)

さてまず、米を蒸す「甑」を拝見。

0219_3.jpg

金属製の大容量甑ももちろんありましたが、この蔵では木製の甑もまだ現役のようです。
湯気がたっているの、わかります?
この上に木製の甑を乗せ、蒸すそうな。

でも、
「手入れが大変なんですよ!」
とおっしゃってました(笑)

蒸す前にお米に水を含ませるのは、「ご飯」と同じです。
ではさて、酒造米はどの程度、水を含ませるかご存知ですか?

何度のお水に何分かということは、その年のお米の出来によって違うそうです。
問題は、「何パーセントか」ということ。

もちろん造りたいお酒によって違いますが、
「だいたい132%って言いますよね」
だそう。

すごい細かいでしょ?
「酒造りにおいて、浸漬はとても重要なポイントなんです」
とのことでした。


次に麹米。

0219_5.jpg

食べるとほんのり甘いです。

「麹菌ってこんなに甘いの?」
……ちゃいます。
甘いのは「米」です。

麹菌は米を溶かし、でんぷんを糖化する力を持っているのだということで。
この甘さは、米と麹菌の連係プレーで作られるものなんですね。

この日は、麹室(むろ)も見せていただくことができました。

中は3つの部屋に分かれていて、麹菌の発酵が進むにつれ、段階的に移動させるのだとか。

0219_4.jpg

酒蔵見学に行かれた方ならおわかりになると思いますが、麹室を見せていただく機会って、ほんと滅多にありません。
今年の見学会では、花巴さん、そしてここ大倉さんと二つの蔵が気前よく見せてくださいましたが、これはほんと、「ものすごく有難いこと」なんだと感謝です。

大倉さんといえば「濁酒がうまい!」という印象もありますが、そのラベルには「水酛」と書かれています。

「水酛」って聞いたことあります?
私は知りませんでした(大倉さんの濁酒は何本もいただいてるのにね(^^ゞ)。

町の酒屋さんにあるお酒は、ほとんどが「速醸酛」だと思います。
珍しくても、「生酛」「山廃酛」ぐらいかな?

でも、「水酛」には滅多にお目にかかれないと思います。
この「酛」を作っておられる蔵は、全国でもかなり珍しいようです。

「水酛」については、大倉さんのサイトで読んでいただくのが一番なのでぜひこちらを。

(素人にはわかりづらい部分があったので、質問のメールを送ったら、すぐに詳しいお返事をくださいました。後記します)

ざっと見ただけでも、
「え?炊いた米を使うの?」
と驚くと思います。
それにしても、いやはや手が込んでいる。

行程が多いということは、それだけ失敗する可能性も高いってことだと思います。
愛情が籠ってるんですね(#^.^#)

日本人にとってお米はとても身近な穀物。
だからこそ、いろいろな形で利用されたのかな……なんて思ってみたり(笑)

麹米が完成したら、次は酒母造りです。
酒母は、文字通り、お酒の「母」というか、基礎というか、そういう存在。
水酛造りでは、麹米造りと酒母造りを同時進行させているという感じでしょうか?

酒母は、お米と水、米麹でできたどろりとした液体です。
そこへ、蒸米とお水を段階的に投入し、量を増やしていきます。
私たちが通常「もろみ」と呼んでいるのは、水と米がどんどん投入され、しぼる直前あたりになったもののことになるのかな?

この日見せていただいた「もろみ」は3種類。

0219_6.jpg

発酵の段階にもいろいろあるようで、
「この槽のもろみは、アルコールの発生が盛んです」
「このもろみは、一番発酵が進んでます」
と教えてくださいましたが、香りに関して、あくまでも私個人の好みを言わせていただけば、「一番発酵が進んでます」と教えていただいたもろみでした。

さて、アルコール添加についてですね。
アルコールを添加するのは、絞る直前です。

あくまでも「直前」です。
なぜでしょう?

醸造アルコールは度数が高いので、添加した直後から麹菌が死んで行くんだそうです。
だから、醸造アルコールを添加して時間が経つと、「麹菌の死骸臭」がでてくるんだとか。

死骸臭(^^ゞ
う~む……。

でも、疑問が湧きませんか?
「それならなぜ、絞った後に添加しないの?」
って。

答えはとってもシンプルでした。

「酒税法で決まってるんです。アル添するお酒として造ったもの以外にアルコールを添加してはいけないという法律があるんですよ」
とのこと。

このときは納得してしまい聞きもれたので、また確認しなきゃ……なので、確信を持ってはいえませんが、多分。
酒税法上、もろみを絞ってしまったらもう、「お酒」なんでしょうね。
だから、それをそれ以上に加工してはいけない……ということなんじゃないかな、と。

そういう机上の理屈で、酒造りが左右されてしまうってのもすごく変な気はしますが、それが酒造りの現状だということでもあるんでしょうね。
(これも税理士の友人に後でびっちし質問しときます)

「YABUTA」の絞り機を見せていただいて、試飲会に突入しました。

これだけじっくり見せていただいた後ですからね~。
お酒に対する愛着もひとしおですよ(#^.^#)

それに多分、大倉さんの日本酒のしっかりした味わいは、万人に好まれると思う。

0219_7.jpg

このほか、きとらさんが持ちこんでくださった、2年物の濁りや、炭酸抜きをしていない濁りも新たに追加で出してくださいましたが、特に濁りの開栓シーンは、動画で見ていただきたい。

ということで、きとらさんのブログにリンク!

ここにも埋め込んどきます↓↓↓

盛り上がってます(笑)

開栓に使われた器具は、この世に二つしかない試作品だとか。
でも、樽開きよりも盛り上がると思いません?

炭酸のプチプチと、しっかりした甘味がむちゃくちゃうまいっ!!

「アル添は苦手」
と言う私に、
「のりちゃんの鼻をあかしてやる!」
と、顔なじみの酒好きさんが、自腹で大倉さんの「普通酒」を購入し、お燗をしてくださいました。

これはアルコールどころか糖分まで添加されてます。
でも、「う……」とはなりませんでした。
それはお燗しているからということもあったと思いますが、やっぱり「丁寧に作られている」ということが大きいんじゃないか、と思います。

自腹でお燗酒をふるまってくださった酒好きさんは、よくよくそのことをわかっておられるんですよね。
皆さん、日本酒を本当に愛しておられるんだと思います。

こんなに頑張ってはる酒蔵さん、そして酒屋さんがいてはるんだもん。
これから、こういう日本酒好きはどんどん増えていくでしょう。

「酔うための酒」じゃなく「味わうための酒」が増えているような気がします。

その後私はいつもの公園へ。

……。
もう夕方になっちゃってたから仕方ないんですが、小鳥たちにはほとんど遭遇せず。

ジョウ君にも会えませんでした(T_T)

仕方なく、そこにいたカラスにさんざグチって帰宅(笑)

ジョウ君に会えなかったのは残念だけど、ほんま盛りだくさんの一日でした!!

大倉さん、きとらさん、そして出会った皆さん、ほんまにありがとうございましたm(__)m

********************
後記

大倉さんからとても丁寧な解説をいただきました。
そのまんま転記します。

オレンジ文字部分は私の質問。
太字が大倉さんからのお答えです。

http://www.kinko-ookura.com/dakuhuukei18by.html
生米に炊いたお米のでんぷんを混ぜ(1日目)、自然の乳酸がつ
くのを待つ(3日目)……ということかと理解したのですが、そ
こまでは間違ってませんでしょうか?


その通りです。
生米中のアミラーゼ(糖化酵素)が炊いたお米の澱粉からグルコース(ブドウ糖)を生産させ
そのブドウ糖を乳酸菌が食べて乳酸を作り出します。



ただ、同じく3日目に、蒸米に麹を振りかけ、床もみをするとあ
るのですが、麹菌のついた蒸米はいつの段階で、「そやし水」 に入るのでしょう?


作業の工程上、そやし水三日目に麹を造り始めるだけで
実際に使用するのは「もと仕込み」(のり注:6日目)の時です。
「そやし水」では生米が麹の働きの代わり(のり注:麹の代わりに生米のアミラーゼが、米を糖化する)をする訳です。
それが「水もと」なんです。



5日目の記述で「乳酸と酵母が順調」とありますから、4日目まで
のどこかの時点で、麹菌のついた蒸米がそ「そやし水」と出会う
のだろうなと想像しているのですが、それはいつでしょう?


上記の通り、この時点では麹は使用しません。
乳酸の多い無菌に近い環境の中で、蔵付の酵母がブドウ糖を求めて
そやし水に入り込み繁殖するのです。(のり注:そやし水の中は乳酸菌の殺菌力によりほぼ無菌で、しかもぶどう糖が豊富。酵母菌にとっては天国♪)





http://www.kinko-ookura.com/dakushu.html
「水もと」は「菩提山正暦寺」にて創製された酒母とあるのです
が、菩提山正暦寺といえば「菩提もと」も創製されていたと思い
ます。


表現が違うだけで同じです。
他にも色んな呼び名があります。
当蔵はお神酒を造っていた時から「水もと」と呼んでいます。
濁酒、いわゆる「もろみを濾さないお酒」はお神酒を造っていたから特別に認められたものです。
現在では法律が緩和され、税務署の管轄によっては認められているようですが・・・・・
ですので、正暦寺で造った「菩提もと」を持ち帰った蔵元さんは濁酒ではなく清酒しか造れないのです。(のり注:水もと(菩提もと)の清酒は花巴さんも作っておられます)


「水もと」と「菩提もと」は同じ。
ここだけでも勉強になりました!!
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No title

先日はこちらこそ有難うございました。お会いできて嬉しかったです♪熱い‥熱すぎるブログ拝見しました。またお会いしたいです。お会いできますよねv-22

こちらこそ!

本当にありがとうございました。
少しずつ、すこ~しずつですが、お酒造りについて頭に入ってきている感じです。

毎年冬になると、馬見丘陵公園に通い詰めるので、五位堂は「身近な場所」。
ぜひまたお会いしたいと思っていますのでよろしくお願いいたしますm(__)m
プロフィール

のりちゃん1968

Author:のりちゃん1968
大阪生まれ、大阪育ちのおばちゃんです。
40の大台を超えて、ますますおばちゃんに磨きがかかってます。

HP:http://www.norichan.jp/
Mail:norichan★norichan.jp
(★を@に替えてください)

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