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アリアドネの条件

昨日はですね、朝から旦那と一緒に病院へ行き、簡単な検査の後、結石の粉砕処置をしてもらいました。

処置室の外で待っていると、中から
「パンッパンッ」
という音が断続的に聞こえてきて、
「これならどんな結石も粉々になりそうね?」
とか思ってたんですが、なにやら完全には粉々になってないとのことで、また来週続きがあるそうです。

とはいえ、旦那の仕事は今割合と楽な時期なようで、休みやすいみたいだし。
石が詰まってしまって、「これ以上放置しておくと腎臓に負担がかかる」という状況まで我慢した(つぅか出張先で動けなかったとも言える)おかげで、ごくごくスムーズに処置をしてもらえました。

そういう意味では、「タイミングが良い」と言えるような気がします(旦那はいたかったろうと思うけど)。

病院を出たのは13時前。
まだ半日あります。


……ということで、映画を観に行くことにしたのでした。

私は、MOVIXの会員なんですが、ちょうど二人分の無料券と引き換えるだけのポイントが溜まってたんですよね~。

ポイントが溜まってることは前々から報告してあったんで、旦那の希望する「インセプション」を観ることに決定してました。

レビューを見てもかなりな評判だしね。

でもね、この日はほんとにタイミング良かったんですよ~。
映画館でチケットに交換してもらったのが13時45分ごろだったわけですが、映画が始まるのは14時10分。
ほとんど待たずに済んだんです。



話しは変わりますが……。
わが家にはなぜか、「名画の楽しみ方」というタイトルの新書本が上下ともそろっています。じゃなくてそろっていました。
あんまりにもトンチンカンな私の名画鑑賞眼に腹を立てた先輩がくださったんだったと思います……が、引っ越しのときに置いてきちゃったみたい、すんません(^^ゞ

それを読んだとき、わたしゃかなりショックを受けましたね。
とにかく、西洋絵画には「知識がなければ鑑賞できない絵」が多いんだということが書かれてあったからです。

笛を持ってる男性と、琵琶を持ってる女性が描かれていたら、それは「男性器と女性器」を暗示しているから、二人は恋人同士だと判断して良い……とかね。

ギリシャ神話を知っていなければ絵を理解できなかったり、何が何のシンボルかわからなければ絵の意味がわからなかったりするんですね~。いやはや。


「綺麗ならいいぢゃん!」
って思ってた私は、愕然としてしまいもうした。

「ゴッホの手紙」で、小林秀雄が、「山下清の絵には『心』がない。それに比べてゴッホは云々」と書いているのを読んで、思いっきり反感を感じた私ですもの(笑)

「絵画を左脳で理解して何がおもろいねん!!!!!!!!!!!」
と……思い、思い、思いますよ……ねぇえええええ?

もちろん、絵には「意味」があると思う。
それを理解しようとするのは、鑑賞者としての誠意だ、とも思います。

でもさ、「前もってなんらかの知識がないとわからない絵」ってどうなん?
いくらかっこつけてても、それは単なる「内輪ウケ」じゃんねぇ?
知らない奴は蚊帳の外……って、弱い者いじめじゃん。
かっこわるぅうううううううううううう!!!!!!!!(←私情まるだし)


な~にが「香炉峰の雪は……」じゃ。
私が清少納言なら、
「はぁ?香炉峰???香炉峰とおっしゃいました、定子様????いやですわ~、香炉峰は中国の峰ですわよ、定子様。暑さでボケてらっしゃりますの?まさか、まさか、まさか、白居易の『香炉峰の雪は簾をかかげて見る』にひっかけて、簾を開けろっておっしゃってるんじゃありませんわよね?まさかねぇ、いくらなんでもそんなイヤミなこと、定子様がなさるわけ、ありませんわよねぇええええええええ??????」
って、イヤミたっぷりに言ってやる。

へんっ!!!!!

……まぁね(^^ゞ
当時のヨーロッパや、日本の貴族には、そういう「文化」があったと知ってるんですよ。
そういう「文化」なんだからしょうがない。
そうは思うんですけどね(^^ゞ


嫌いなの。
「あ~らぁ、知らないのぅ?」
みたいな態度って。

あ~あ、知りませんよ、知りませんとも。
教えてよ。
教えてくれりゃいいじゃん。

な~にが「あ~ら」だよ、ごたくはいいからさっさと教えてくれよ。
ケッ!!!!!!



……もとい。

そんなことを言うと、
「香炉峰だのなんだの、知らなきゃわかんないことをあんたも書いてるじゃん」
って反撃されそうですよね(^^ゞ

旦那には、
「のりこは自分が知ってることは他人も知ってると思ってる!」
とよく怒られるし、それは自覚してるんです。
だから意識的に、そのときは理解できなくても調べたらわかるような書き方をするか、解説をするかしてるつもりなんですが……。
不足ならすいません(^^ゞ


と、なんでこんな関係ない話しをしたかと言うとですね。
「インセプション」は、知識がなくても充分楽しめる映画だとは思いましたが、どうも私の「絵画鑑賞眼がないコンプレックス」を思い出させ、くすぐる内容だったんですよ。

例えば。
ヒロイン(?)の名前が「アリアドネ」です。

主人公のコブは、「人の夢に入り込んで、アイデアを盗み出す」という産業スパイなわけですが、その心にある「闇」を抱えてるわけですよ。
「夢」の中に、亡くなった奥さんを閉じ込めているんです。
そして、夢を見る度に、彼女に会いに行く(彼女が会いにくる)。

気持ちはわかるけど、ごくごく不健全な気もする(^^ゞ

なんせ、夢の中の奥さんは、奥さんであって奥さんじゃありませんから。
「夢の中の妻」に固執するということは、「本当の妻」を愛することからどんどん遠ざかっていくということです。

例えばね。
目の前に愛する人がいた場合、自分の頭の中にある「理想の愛する人」に固執しますか?
しないよね。
欠点とか、恥ずかしいところとかを含めた、「現実の愛する人」の方を受け入れようとするでしょう?

その愛する人が、永遠に目の前から消えたとしても、「頭の中の愛する人」に固執すれば、それは「本人を愛すること」からかけ離れてしまうのだと思う。
……愛する人の思い出から決別するのは難しいけどね(^^ゞ
でも、主人公のコブはそういう「迷宮」にはまりこんでしまった男なのでした。

そしてそんな彼に飛びこんできた大仕事は、夢の中に入り込んで、アイデアを「盗み出す」ではなくて「植えつける」というもの。

そのために、夢の中に、これまた「迷宮」を設計しなくてはいけません。
その「迷宮」を設計するのはダイダロス!!!!!……じゃなくて、アリアドネなんですよ(笑)



ギリシャ神話が好きな人間にとって、迷宮とアリアドネと言えば、いやでもミノタウロスの神話を思い出します。
ミノタウロスは半人(神?)半獣の化け物で、ミコノス島のラビュリントスの奥に棲んでいます。
ラビュリントスを設計したのは、ダイダロス。伝説的な工匠です。

そのミノタウロスを退治しようとやってきた、若き英雄・テセウス。
彼の剣の腕前をもってすれば、ミノタウロスを退治することはわけもないことかもしれません。
しかし、問題があります。
名匠ダイダロスが作ったラビュリントスは、一度入ったら誰も出てくることができないほどの迷宮なのです。
ミノタウロスを首尾よく退治したとしても、迷宮に閉じ込められたままになってしまう……。

そこに登場するのが、アリアドネ。
ミノタウロスをかくまっているクレタ王・ミノスの娘……つまり、王女ですね。

彼女はテセウスに糸巻きをひとつ、渡します。
「これを入り口に結び付けて迷宮に入るのです。そしてミノタウロスを退治したら、糸をたぐって出てきてください」
そんなアドバイスと共に。

つまりアリアドネは、「迷宮から英雄を救い出す女神」ってことになります。



っていうわけで、
「アリアドネと迷宮」が登場した時点で、「この娘がレオ様を夢(心)の迷宮から救い出すわけね?」という見当をつけてしまった私(笑)

その他、「目覚めるための音楽」として、エディット・ピアフの「水に流して」が使われてたり(笑)
私はエディット・ピアフに全然興味なかったんだけど、以前、「試写会が当たった」と友達に誘われて、「エディット・ピアフ~愛の賛歌~」なる映画を観たもんで、この「水に流して」が、「終わった恋を忘れ去ろうとする歌」だという知識だけはあったんす。

そんなことから、
「あぁ、レオ様はこの『夢』の中で、亡くなった奥さんに、きちんと決別できるのね」
と予想してしまいますわな(^^ゞ


関係ありませんが、レオ様の奥さん役の人が、上記「エディット・ピアフ」の中で、ピアフを演じていた女優であるというのは、後で気付きました(笑)


まぁそれはともかく。
あれですよ、あれ。

映画の中には、そりゃぁたくさんの「暗示」が隠されていたんじゃないかと疑っても良さそうでしょ(笑)?

例えば、「回転し続けるコマ」ね。
単純に考えればあれは、「回転し続けるコマが回転を止めるとき」=「現実に立ち戻るとき」のシンプルな暗喩なんだけど、どっかの伝説に、回転し続けるなんとかっていうのなかったか?
コマじゃなくて円盤だったような気もするけど……ハノイの塔……はちょっと違うか。
でも、なんかありそうだ。

何度も登場する「橋」。
これは何かの暗喩じゃないのか?

「どこへでも行けるが、どこに行くのかわからない。でも怖くない。なぜなら二人一緒だから」
という言葉もね……。
人生の比喩だとしたら、あんまりにも浅い気がするし、他に何か意味があるのかな、とか。



何かいろんな暗示がありそうで!!!!!!!

私は2つしか気付きませんでしたが……。
きっと他にもあると思う。


気付かなかったのが、口惜しいのよ、きーーーーーーーーーー!!!!!!!

というわけで、映画はすごく面白かったけど、なんかすっきりしなかったのでした(^^ゞ


でも、冒頭シーンの意味がわかったときは、「スカッ!」としました。
「そういう意味かぁ!!」
って。

面白い映画でしたよ、すごく。

ただ、ラスト・シーンは、もしかしたら人によって解釈が違うかもしれません。

映画の最後に描かれた「ハッピー・エンド」が、現実なのか、夢なのか。
人によっては、どちらともとれるような終わり方をしています。


でも、私は、「これはハッピーエンドに決まってる」と思って、エンドロールを眺めていました。

だって、人は現実を生きなくては。

現実を作り上げたのが神ならば、
夢の創造主は自分自身に他なりません。

「自分の世界」に生きてばかりでは、成長できませんからね(^^ゞ
そこがどれだけ居心地の良い場所でも……つぅか、想像力が不足している私の場合、多分、自分が作り上げた世界にはすぐ退屈しちゃうと思うな(笑)

というわけで、「これはハッピー・エンドなんだ」と確信していた私です。
でも、ふと、
「旦那はどっちだと思ったんだろう?」
と思って聞いてみました。

「あなたは、結局コブは現実世界に戻ってこれたんだと思う?」
と。

そしたら旦那は、ちょっとびっくりしたように、
「そうや?!」
と言った後、私が理解できてなかったと思ったのか、映画の解説を始めてくれました。

そのときね。
「あぁ、現実って、いいな」
って。

あぁ、いいな~……って思いました(笑)

私はいろいろ迷走する人間です。
だから、もしかしたら、夢の中に迷宮を持っているかもしれない。

でも、「アリアドネ」は確保できているようです(笑)
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のりちゃん1968

Author:のりちゃん1968
大阪生まれ、大阪育ちのおばちゃんです。
40の大台を超えて、ますますおばちゃんに磨きがかかってます。

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Mail:norichan★norichan.jp
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