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ヨニ・ほと考

昨日はまずあほ犬の散歩&自分の散歩を済ませた後、体操に掃除……って感じでいつものプログラムを変更しました。
理由は、荷物が届くからどす。

荷物の配達時間指定を午前中にしたんですが、うちの近所の場合、クロネコヤマトの配達時間は10:00~12:00の一時間半ぐらいになる可能性がほぼ100%。
外出がその時間帯にかからないように、先に済ませたんです。
まぁ、それぐらい楽しみだったってことですね(笑)

届いたのは、「図説エジプト神話物語」と「古代エジプトうんちく図鑑」。
とりあえず、「神話物語」から入りましたが、この本、パピュルスや王墓の壁に描かれた物語を英語に翻訳したイギリスの歴史研究家さんの本を、さらに日本語に翻訳したもので、日本ではあまり知られていない物語が掲載されている一方、ちょっち……いやかなり不親切だったりします(^^ゞ

「図説」とある通り、写真はたくさん載せられてるんですが、なんの写真かという説明が一切なし!!

後ろの頁にまとめて説明があるのかな……と甘い期待を抱きつつ探しましたが、ほんまに一切ありません(^^ゞ

だから、物語はわかっても、それといわゆる「史実」とされている話の比定に、確信がもてん(>_<)

たとえば、大王ラメセスに庇護を受けるべく、バクタンの王は自分の娘の一人を妃の一人として差し出します。
ところがその王女のあまりの美しさに、ラメセスは「こんな美しい姫は見たことがない。この姫は私の妃とし、他の女どもの一番上に立たせる」と宣言します。

大王ラメセスとなっていますから、多分、ラムセス二世のことだと思います。
ラムセス二世がこの上なく寵愛し、特別視した王妃と言えば、ネフェルタリだと思うんですが、本に書かれているバクタンの王女の名前は「ネフェルウラー(ラーの美しい妻)」。
う~む……。

とはいえ、エジプト神話の雰囲気はよくわかりましたよ。面白い。

字がでかいんで、あっという間に読み終わり、「うんちく図鑑」にとりかかりました。
軽い読み物かと思っていましたが、かなり詳細に解説された本です。

イシス・オリシス神話については、もしかしたら、「図説」を底本にしてるんじゃないかというぐらい同じでした(後で見たら参考資料として「図説」がしっかり掲載されてました)が、どちらもプルタルコスの記述をもとにしているようなので、同じで当然かもしれません。
ただ、「図説」ではぼかして描かれてあったことが、この「うんちく」にははっきりと書かれていました。

それは、ホルスとセトの長い長い闘争の間の話についてです。

エジプト神話なんつぅのは、いろんな部族の神話を寄せ集めて、なんとかかんとか筋の通るものにしたものだと思われます。
日本書紀や古事記がそうであるように……ね(笑)
しかも3000年の歴史がありますから、いろいろな変更もあったでしょう。
ですから、いろいろな矛盾があり、太陽神も複数存在します。

しかし、原初から単独で誕生し、「生ける太陽」として天空を、「死した太陽」として冥界を……と毎日旅をしながら、死と再生を繰り返しているという意味では、ラー神ほど重要な太陽神はいない……と、神話集を読む限りは思われます。

太陽は、人間よりもずっと速いスピードで、そして際限ないほどに何度も、死と再生を繰り返すものと見られていたようです。
ケペル……スカラベ……ふんころがしは、生まれ出る太陽の象徴と考えられていたということですが……。
そこらへんの感性はイマイチ理解できません(笑)

さて、ラー神はもっとも古い神……ということで、多少なりともおいぼれているとエジプトの人たちは考えたようです。

だから、セトとホルスの王位の奪い合いについても、正しい判断が下せません。

学問の神であるトトは、
「前王オシリスの息子であるホルスが王位を継ぐべきだ。卑怯な方法でオシリスを暗殺したセトが王でいるべきではない。ただでさえ暴君で民草は苦しめられている」
と主張するんですが、ラーは、
「確かにホルスは孫だけど~、セトも私の可愛い息子だしな~」
なんつぅて決断が下せないわけです。

んなこと言うてたら、不正義がまかり通るっつうの。

それに対していちゃもんをつけたのは、集まった中で一番位の低い神であるところのババイでした。
彼は、言うんですよ。
「ラーよ、あなたはもう老いぼれている。その証拠に誰もあなたの神殿に拝みにこないではないか。あなたの時代は終わったのだ。正しい判断もできないのならひっこんでいなさい」

うっわ~~~~~、正論だわぁ……。
正論なんですけどね(^^ゞ
ラーは、最終判断を下すべき、最高神なもんで、ババイは冥界に追放されちゃいます。

でも、それで事件は終わりません。
ババの暴言(真実だとは思うけど)により傷ついたラーは、寝所に引っ込んで出てこなくなっちゃうんです。

困り果てた神々の中で立ちあがったのは、ハトホル。
彼女は美の女神・アフロディテと習合される神様なわけで、当然美人の女神です。
ラーの娘でもあります。

ハトホルはラーの部屋へ行くと、衣を脱ぎ捨て、素っ裸になります。
そして自分の女性器をですね。

べっろ~~~~~~~んっ!!

と(笑)

するとラーは大笑い。
ご機嫌も直って、神々のところに姿を見せたのでした。
ってんです。


さて。
どこかで聞いたことはありませんか、この話?

そう。
天照大神の岩戸隠れですよね。

天照大神は、弟スサノオの乱暴に怒って天の岩戸に隠れます。
困った神々は相談して、祝詞を読んだりいろいろするんですが、天照大神が岩戸から出てくる直接の原因となったのは、アメノウズメでした。

彼女は体を露出する衣装で踊りを舞い、あまつさえ自分の性器を神々の前で、
「べっろ~~~ん」
すると神々大笑い。

天照大神は、
「なんなの、楽しそうにしてるわね?」
と岩戸から顔を出し……。

そんな筋書きになっていますよね。

つまり、太陽神が隠れた後、美女神がみずからの性器を露出し、大笑いを引き起こすことによって問題を解決するという筋書きはまったく同じ。

またちなみに、ババイとスサノオの関係なんてのもちょっと考えたりします。
なにしろババイはその後、冥界へ行き、罪人として裁かれた死者の臓物を喰らい続けてるって言うんですから。

とするとほら、「罪喰い」でしょう?
スサノオの一つの側面ともいえる「贖罪」に関係が非常に深いように思われます。
つまり、ラーと天照大神、ハトホルとアメノウズメ、ババイとスサノオには、深い関係がありそうな気がするわけです。


さて、神話学に多少ともくわしいかたならばご存知の通り、実はこの筋書き、ギリシャ神話にも登場しますよね。

ギリシャ神話もまた、エジプト、日本と同じく、さまざまな部族がさまざまな神々を信奉していたのを、一つの体系にまとめたものでしょう。
ですから、すべての地方において、ゼウスが最高神だとは言えません。

たとえば、エレシウスでは、デメテルとペルセフォネが絶大な信仰の対象となっていたと言われます。

デメテルは穀物の神様で、季節の変化の原因は、彼女の悲嘆にあると言われています。
デメテルの娘であるペルセフォネは、冥王ハデスにさらわれ、ゼウスの審判の結果、一年のうち三ヶ月だけ冥界に、9カ月はデメテルの元にいることになります。
そのため、ペルセフォネがいる9カ月……春から秋にかけては穀物が実り、残りの3カ月……冬は穀物が実らないと考えられているわけですね。

これは有名なギリシャ神話の一節ですが、実はあまり知られていない逸話があります。
これはエレシウス秘儀の「デメテル賛歌」にある話らしいので、一般的な話じゃないのかもしれませんが、つまりこんな話。

娘をハデスに奪われたデメテルは、怒りと悲しみのあまり、真っ黒な衣装をまとってエレシウス王の神殿に籠り、一切何も食べなくなってしまいます。

穀物の女神が隠れたわけで、地上にはまったく作物がならず、人々は大困り。

せめて何か食べていただこう……といろいろな慰めを口にするのですが、女神はかたくなに何も食べません。

そこに登場するのは、イアンベ、もしくはバウボという侍女です。
彼女たちが女神を笑わせ、彼女に食べ物を食べさせることに成功するのですが、その方法はそれぞれちょっと違います。

イアンベは卑猥な冗談を言って笑わせた……とされています。
そしてバウボは……。
はい。ご想像の通り。
自分の性器をべッろ~~~ンと見せるわけですね。
女神大笑い。
ご機嫌も直って、ご飯を食べ始めた……と。

ね?
似てますよね?

また、「沙石集」では、遠のいた夫の愛情を復活させるべく、貴船神社を訪れた和泉式部の物語が載っています。
巫女さんは、自分の性器を露出させ、
「こうやったら、夫の愛を取り戻せますよ~~ん!」
と請けあうんですが、慎み深い和泉式部にはそんなことできません。

不思議なご縁もあったもので、この場面にたまたま彼女の夫である藤原保昌が通りがかります。

保昌は、恥じらう和泉式部を観て惚れ直し、めでたしめでたし。

和泉式部の復活愛と貴船神社は有名ですが、巫女さんが性器云々はあまり知られてないんじゃないかな。
そりゃ貴船神社としても、あんまり言いたくないですよね(^^ゞ
「うちの巫女が性器見せてね~」
……なんてね(^^ゞ

しかし。
女性が、自らの性器を見せるってことにはどういう意味があるんでしょうか?

もちろん最初に思い浮かぶのは、性的な意味です。

ラーとハトホル、アメノウズメと八百万の神々の関係においては、
「性器を見せる&相手が笑う」=「性的関係を持つ」
と翻訳しても、そんなには不都合がない……かもしれません。

でも、デメテルは女性ですからねぇ……。
いや、レスボス島での逸話で有名なサッフォーは紀元前7世紀のギリシャ詩人であることを考えれば、デメテルも同じ傾向があった可能性がないとは言えませんけども。

でも、サッフォーには夫がいたわけで、彼女がレズビアンであったという歴史的証拠は何もないようですよね。
まぁ、どうでもいいけど。

っていうか、女性器を見た神々の反応が、どれもこれも「大笑い」っていうのが、なんだか考えさせられます。

なんで笑うの?
形が変だから?
臭いから???(←ヲイヲイ)

ただ、性を知らない人物にとっては、男性器にしろ、女性器にしろ、そりゃへんな形をしてますよね。
大笑いしても仕方ないと思う。

とすれば、女性器を見て笑う神々とはつまり、「純真」ということなのかもね。

あ、そうそう、そういえば。
単独でこの世に生まれたラーは、単独で子どもを産むんでした。
つまり、自慰で子どもを為すわけで……。
それならば、女性器を観て笑うのも当然かも(^^ゞ

ただ、一つだけ言えるのは、エジプト・ギリシャ・日本において、女性器は世界を救ったってことです(笑)

いや~~~~~~~~~~……なんつぅかかんつぅか(^^ゞ
カラッとしない話ですなぁ(笑)
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スゴすぎます!

さくじつはわたくしのテキトーなブログに優しいコメントを残してくださいまして、ありがとうございます。見てすぐ、お礼を書いたあと、のりちゃんさんのホームページ来てみたらば!!
……す、すみません、わたくし、あまりにも世間知らず、勉強不足でもって、こんなスゴイ人がいるなんてまったく知らず、うかうか暮らしておりました。
いや、もう月並みなことしか言えませんで恐縮ですが、びっくり!
何から言っていいか、わかりませんが、とにかく恐るべき方を知ったという感激に打ち震えております。
あまりにも多岐にわたって、それこそいろんなことが詳細に綿密に書かれているもんだから、これはちょっとやそこらののほほんとした気持ちじゃだめだ、と改めて腰をすえ、ゆっくり読ませてもらおうと思いました(でもおのおの最初の何ページか見たのですが、もう最初っから、たとえばアレクサンドロスのタカの話とか、面白すぎて、襟を正しっぱなしです)。

ブログも内容濃いなんてもんじゃないですね。
この日の分の内容でも、いろんなことを知ったし、のりちゃんさんの深い深い考察と、またそれを笑いも交えながらの解説っぷりが見事すぎて、ただただ脱帽です。
スサノオとババイの相似性なんて思いもよらなかったです。
またあの「べろ~~ん」を性交渉の可能性とも見れるという見識にも「ほーっ」と感じ入りました。
一行、一行、うなるばかりで、しかも、こんな感じの濃いものを毎回書いてるなんて、スゴすぎます。
前日の面白すぎる本の紹介もすばらしすぎです。
ツイッターのフォローが吉田戦車と中川いさみっていうので、さらにシンパシーを感じました。
(しかもせんとくんって!あのプロフィールといい、吹き出しました)
おそらくせんとくんへの愛ももっとブログやほかのところを読めば、わかっていくでしょうね。
ぜひ、それにも注意して、じっくり読ませていただかねば。
もう、ほんとう、これからの楽しみができました。

しかも!拙著も紹介してくださって、ありがとうございます!
でも、本当、のりちゃんさんのような方を知るたび、自分の勉強の浅さ、付け焼刃加減を思い知らされ、お恥ずかしいばかりです。
のりちゃんさんには桁外れの知識の素地があり、それをこんなにも昇華なさっていて、本当に羨望いたします。
それではまた来ますので、よろしくお願いいたします。



あわわわわ

身に余るお言葉に、なんと言ってよいやら!!

「うんちく図鑑」の巻末にあったあの大量の本を読破されたというだけで、は驚愕と尊敬です。
私のサイトまでいろいろ読んでくださって、ありがとうございますm(__)m

私は学者さんが書いた本がどうも苦手で、
「神話解説」よりも「神話集」、「経典研究」よりも「経典」を読む方が好きだし楽……ってことで、我流で理解してることがすごく多いです。
ということは内容はかなり間違ってるはずですし、いい加減です(^^ゞ

なので、もし何か興味を持っていただけたなら、ぜひ、原典にあたってください。
でももし、私の書いたもので、何かに興味を持っていただけたなら、本当にうれしいです。

スサノオとババイの相似性については、私自身、ちょっとつっこんでみたいところです。
というのも、スサノオの「贖罪」という性格についてひじょうに興味があるからです。

手前味噌に恐縮なのですが、
http://www.norichan.jp/jinja/hitokoto/yakumo.htm
にケルトの贖罪の物語を簡単に説明してみました……ババイは単に罪人の魂を食べるだけったのでしょうか?
それとも……???
例えば、ババイに食べられることにより、永遠の命は得られなくとも、再び産まれてくるチャンスを与えられたのでは……とか(オシリスのように)。
などと想像がふくらむばかりです(笑)

もしこれからもいろいろと情報のやりとりができれば本当にうれしいです。
こちらこそ今後ともどうぞよろしくお願い申しあげます。

スサノオはかきたてますねー

のりちゃんさん、コメント返し、ありがとうございます!
スサノオの神話って、普通に読むのも、ものすごく面白い話じゃないですか。
キャラは立ってるし、エピソードは面白いし、せつないしで。
だもんで、私は、そのまんまの物語をスサノオの心情を思って楽しむのが精一杯で、こういう考察もできるなんて、思いもよらなかったーーー!
最近、ギリシア神話を読み込んでるときに初めて、「先住民の神(大地母神などの)を、新征服者が貶めた」という考えがあるのを知って(ほんといまごろ)、スゲーおもれー、と思ってたのですが、そうかー、スサノオもそういう風に考えられるんだー、と、かなり興奮してますよ。
罪喰いの話もフムーと感じ入りました。
でも今の私はまだ、こういう呪術的な観念が、どうも頭で理解しても字面だけ追ってるって感じで体になじまなくて。
たぶん何例も知っていくうちに(のりちゃんさんのほかのページも見て勉強していくうちに)、ストンと入るような気がするんですけど。
たとえば聖体拝領もどんなに説明受けても、なんか理解してないんですよね。
それらの感覚がつかめたとき、またこの部分を読んだら、さらに興奮するような気がします。
それから5月21日の日記(うわー、またもエジプト図鑑の中の話とか書いてくださってありがとうございます!!そして読了もありがとうございます。はずかしいけど)のゼウスの浮気癖のキャラ設定の考察も、そーかーーー、そっちかーっ!とまた興奮。いや、本当ワンテーマで、これほど書ける人っているのかなー。もう私の友だちに触れ回りましたよー(って2人。すみません。友達少ないのです)。私は神話の裏にあるものをこう読む!といったものが大好きなので、本当すごく面白く読ませていただきました。
まだまだいっぱいこういうのがあると思うと武者震いです。

ありがとうございます!

芝崎さんもスサノオ好きなんですね!嬉しい!
私も好きなんですよ。乱暴者とされていますが、神々の中では一番「人間的」に描かれてますよね。
ギリシャ神話は多分、いろいろな民族、いろんな部族がそれぞれの神さまを出し合って、最終的にいろいろな役割分担させることで落ち着いたのかなぁと勝手に想像していますが、どうなんでしょう?
でも、それにしてはうまいこと治まってる気もします。
日本神話は、多分かなりの神様が抹消させられている痕跡がありますよね。
例えば有名どころでは、「アラハバキ」という神様は、記紀には登場しませんが、一部神社では今でも祀られていたりしますし。
また、記紀に「悪神」と描かれている「カカセオ」も、茨城のとある神社では、「敬愛されてる」と神職さんがはっきりおっしゃってたりしました。

「聖体拝領」に関しては、実は私、中学生のころエホバの証人の王国会館に通ってまして、復活の祝いの日にそれを目の前で見てます。
……が当時はそれが何を意味するのかよくわかりませんでした。
確かにおっしゃる通り、儀式の意味って、わかりづらいものが多いですよね。

でももし興味をお持ちならば、いくつかのお祭りに参加してみてください。
関東のお祭りはあまりよく知りませんが、お祭りにはよくよく見ると、いろいろな意味が隠されていることに気付きます。

大阪ならば、恩智神社の御供神事が、「人の体を食べる」に相当するような儀式を持ちます。

もし興味を持って関西にいらっしゃるようなことがあるならば、ご案内しますのでご連絡くださいね(#^.^#)

マヤの本も楽しみにしてます!!
プロフィール

のりちゃん1968

Author:のりちゃん1968
大阪生まれ、大阪育ちのおばちゃんです。
40の大台を超えて、ますますおばちゃんに磨きがかかってます。

HP:http://www.norichan.jp/
Mail:norichan★norichan.jp
(★を@に替えてください)

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