スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

遠くへ行きたい

昨日から読み始めているのが、「妖怪事典」。
著者の村上健司さんって、てっきり民俗学者だと思ってたら、ライターさんなんですね。
ちょいびっくり。

さて、妖怪事典は、「事典」というだけあって、「あ」から解説されているわけですが、そりゃ細かい。
「ガタロ」と「ガタロー」で、それぞれ項目作ってるってぐらい細かく分類し解説してあります。

私は、オサカベ姫について調べたいとこの本を購入したんだけど、いやぁ勉強になりますわ。
でっかい本だから寝そべって読めないのが難点ですが(笑)

それでショックだったのが、私が子どものころに親しんだ、山田野理夫さんの解説する「妖怪」は、氏の創作になるものが多いらしいとわかったこと。

特に「東北怪談の旅」という紀行文(?)に登場する妖怪のほとんどが、氏の創作か、もしくは既存の妖怪に氏が勝手な解説をつけたものらしいというのが……かなりショック(^^ゞ

例えば、「うわん」という妖怪がいます。
私が子どものころに読んだ解説では、荒れた墓地にいる妖怪で、いきなり、「うわん」と声をかけてくるということでした。
そして、「うわん」と声をかけられたら、即座に「うわん」と返事をしなきゃならない。
そうしないと、墓場に引きずり込まれてしまう……なんて書かれてました。
怖かったなぁ、あれは。
だから、子どものころの私は、
「墓場のそばを通るときは、すぐに『うわん』と答えられるように用心しとこう」
なんていう決心をしていたものでした。
なのに、これがすべて、山田氏の創作だったとは……。

実は、鳥山石燕の絵に、「うわん」という妖怪は登場するんだそうです。
でも、石燕は、この妖怪になんの解説もつけていない。
そして、石燕の絵以外に、「うわん」という妖怪は登場しない。
民間伝承にさえ登場しない。

ということで、研究者の間では、
・「うわん」は、石燕の創作なる妖怪であろう。
・そして、荒れた墓にいるというようなこの妖怪の性質は、山田野理夫氏の創作であろう。
ということになっているようです。

くそ、私の純情を返せ!!

ただ……氏が、これらの文章を、「創作」として世に出したのならば、彼を責めるわけにもいきましねぇ。
それを、真に受けてしまう方が悪い。

そこらへん、ちゃんとして欲しいなぁ。
創作なのか、それともきちんとした調査に基づいたものなのか、そこらへんをはっきりして欲しい。

それは、古代史の研究でも同じことが言えるんですけどね。

だから、情報の出元がわからないと動けない(^^ゞ

まぁ、私みたいに、ただ面白がってる人間にとっては、そこまで厳密にする必要もないんだけど。
でもやっぱり、ちゃんとして欲しいなぁと思うなぁ。
ちぇ。

しかし、面白いと思うのは、なんで東北なのかってことです。
東北と言えば、柳田国男の「遠野物語」をすぐに思い浮かべるのは……私だけですか(^^ゞ?
東北地方って、民俗学的に興味深い話がたくさん残ってる場所なのかしらん?


上記「妖怪事典」を読んでいると、実は、奈良は吉野地方だけに伝わる妖怪てのも結構多いんだなぁとわかります。

たとえば、一本だたら。
これは、大台ケ原の一本だたらが有名です。
果ての20日(12月20日)だけ出てくる、一本足、一つ目の妖怪。

でも、このあたりの一本だたらは、決して人に害を与えないのだそうな。

ところが、少し北側、伯母ケ峯の一本だたらは少し様子が違います。
これは、狩人に撃たれた「猪笹王」という大猪が化けたもので、果ての20日だけは自由な行動を許されていると言う話。
で、この猪笹王は、もともと旅人を襲っていたというから、12月20日に、伯母ケ峯に入ることはやめた方が良さそうです。

以前、「東吉野の伝説」という本を図書館で借りて読んだんですが、そこに登場した怪異のほとんどが、東吉野オリジナルだったみたいで、これはちょっとびっくりでしたよ。お兄さん。

とすると、吉野も東北(遠野)と同じく、調べてみれば、民俗学的に興味深い場所なんでしょうね。

上記、「東吉野の伝説」を読んで、厳島神社のいのこ祭りを見学に行ったことがあります。
この神社のご祭神は、厳島姫(弁天様)なわけですが、彼女は美しすぎたため嫉妬を買い、神無月になっても出雲へ呼んでもらえなかったと言います。

悲しむ姫を慰めようと、村人が始めたのが、この「いのこ祭り」で、「いのこ」は「居残り」だと伝わってるそうな。

紀伊山脈を南にくだった、丹生神社では、ちょっと似た話があります。
この神社のご祭神である丹生都姫は、出雲へ集まる日、寝坊してしまった。
あまりのショックに落ち込んでいると、村人たちが集まって、「笑え笑え」とはやし立てたので、姫は元気を取り戻し、出雲へ旅立つことができた。
こちらの丹生都姫は、結局は無事出雲へ旅立っていますが、なんとなく似た匂いを感じます。

神無月、出雲に神様が集まるというのは、江戸時代ぐらいからの俗説でしょう。
兎園小説では、「神無月には、お伊勢に神様が集まるというが」と書かれていました。
伊勢が出雲に代わった理由はわかりませんが、つまりそれぐらい歴史の浅い俗説だってこと。

東吉野の厳島神社、和歌山の丹生神社の、これらの伝承はいつごろに出来たものなのでしょうか。
もし、江戸時代よりも前ならば、彼らが乗り遅れたのは、出雲ではなかったはず。

それではどこに?

考えれば考えるほど、興味深い話です。
ほんまに。

あぁ、そうそう。
なんでこんな話を始めたのかといいますと、昨日、こういうニュースを観たからなんですね。

最も魅力的な市町村…函館市が初の1位!


「ブランド総合研究所」という調査機関が行った調査で、「もっとも魅力的な市町村」の第一位に、函館市が選ばれたそうでございます。

ちなみに、二位は札幌市、三位が京都市だそうな。
へぇ~~~~~~……。
どうも共通項がわからない(^^ゞ

で、同じように、「もっとも魅力的な都道府県」という調査もされていて、ここで一位は当たり前ながら北海道となっています。
二位は京都、三位は沖縄、四位は東京、五位が奈良。

意外だったのは、六位の神奈川に続いて、大阪が七位に入ってたこと。
ちなみに八位は兵庫県です。九位は福岡、十位は長崎。

へぇ~~~~~~~……。

へぇ~~~~~~……と思いながら、
「やっぱし、上位10都道府県の共通項がさっぱりわからへん(^^ゞ」
と思っちゃったんですよね。

北海道を魅力的と感じる人は、大いなる自然とかに惹かれるんでしょうか……の割には、札幌が選ばれてるわけだから……何?何に魅力を感じてるの??
沖縄だって、沖縄の自然が残ってる場所より、「那覇」が選ばれてるみたいだし。

二位の京都・五位の奈良は、歴史の町っていう観点からでしょうね。
古い町並みもたくさん残っていて、歴史が好きな人には楽しみの多い場所です。

東京や大阪は、ディズニーランドやUSJ、そして繁華街なんかが集まってるところが評価されてるってことでしょうか。

なんか、バラバラ(笑)
ようわからん。

わからんわからんと言いながら、
「あぁ、遠くへ行きたいな」
と思ったんでした。

遠くったって、別に飛行機使わなくていいんですよ。

吉野の、私たちが効いたことのなかったような伝承を残す場所でいいの。
そういうところのお祭りに参加して、地元の人にいろんな話を聞くだけでいい。

そういやそろそろ秋祭りの季節です。

あぁ、遠くへ行きたいな。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

ぼくの妖怪

こんにちは!

民話の「語りべ」って人たちがいまでも東北地方に残っていますね。
関西や九州、四国にも現存しているのかしら?沖縄は居るような雰囲気を感じますが・・・
妖怪への興味は子供時代と共に卒業しちゃったけど、カッパ(が好きでした)は妖怪といえるのかなあ?
民話の「語りべ」なんかと多少関係あるのでは、でも、妖怪って趣味人の創造の産物なんでしょうね。

魅力のある市町村、都道府県、人気投票みたいで嫌ですが、票が集まった処には行ってみたくなる。
消費者心理まる出しのお人よしには、お金がいくらあっても足りません。
数字に惑わされず、自分だけの場所を持ちたいなあ~と、つくづく思いますよ。

その点、のりちゃんはしっかりご自分の場所をお持ちだから尊敬してます。

語り部

沖縄のオモロとか、アイヌのユーカラなんかは、語り部が語る物語に相当するでしょうね。
以前図書館で借りた「東吉野の民話」は、いろいろな人から聞き取った民話が載せられていましたが、彼らは決して「語り部」ではなく、ただ、知っている民話を話したというだけのようですし。

河童も面白い妖怪ですよね。

確か九州では、平清盛が河童になったという話もあったはず。

海で死んだ人が河童になるという話は結構あるようで、ここらへんも、死んだ人を惜しむ気持が作りだしたものなのかもしれません。

柳田国男は、妖怪は神の凋落した姿だなんて言ってますが、それもあるでしょうしね。

Kureさんは、吉野や宇陀など、奥深い奈良へ来られたことはありますか?
森のそこここに妖怪が潜んでいそうな、なんとも言えない雰囲気がありますよ。

No title

お尻がうずうずしてくる季節ですよね(^^)
地元のちいさなお祭りに参加して、お爺ちゃんお婆ちゃん達とお話とかしたいです。こういうときって女は得ですよね♪
東北に妖怪譚が多いのは、、、やっぱり近代初めまで未開の土地だったからかなぁ?
そうそう、最近太宰をよく読んでます(^^)

地元のお祭り

うちの近所では、もうすぐ秋祭りがありますから、一緒に布団太鼓を引いてみるのも楽しいかも。
とりあえず、もういくつか見学するお祭りはリストアップしてあります(笑)
ただ、面白いお祭りって、日が重なるんですよね~……。
なぜか体育の日の前日に面白いお祭りが多いです。

東北と妖怪譚の関係は……どうなんでしょうね。
語り部の存在の有無は、近代化だけでは説明できない気もするけれど。
でも、近代化と妖怪の消滅は、大きく関係がありそうです。

>太宰
どうですか?
どうも、「太宰が好き」というと迫害される傾向にあるので(笑)
ひるさんが、太宰好きになってくれはったら、いろいろ話ができて嬉しいです(#^.^#)
プロフィール

のりちゃん1968

Author:のりちゃん1968
大阪生まれ、大阪育ちのおばちゃんです。
40の大台を超えて、ますますおばちゃんに磨きがかかってます。

HP:http://www.norichan.jp/
Mail:norichan★norichan.jp
(★を@に替えてください)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。