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一人ぼっちの……

メアリ・ウェストマコットという作家さんをご存じですか?

たぶん、ほっとんどの人が
「知らない」
と答えるだろうと思います。

でも、彼女の書いた小説やら、それを映画化したものやらに触れたことのない方もたぶん、ほっとんどおられないだろうと思います。

嘘だと思うなら、その名で検索してごらんなさい?

ね?
知ってたでしょ(笑)

彼女の本名は、アガサ・メアリ・クラリッサ・クリスティ。
通称して、アガサ・クリスティです。

彼女の推理小説を初めて読んだのは、中学生のときでした。
それまで推理小説といえば、ほとんどシャーロック・ホームズと横溝正史ばっかりだったんですが、
「これは何か違う」
と思いました。

確か「招かれざる客」という、戯曲調の本で、
「面白そうと思って買ったけど、読みづらい」
と友人からもらったんだと思います。

で、何が違うかというとつまり、心理描写が細かいんですね。

こういっちゃなんですが、売れっ子推理小説家さんのものでも、登場人物の心境の変化に、まったく共感できないことってありません(^^ゞ?

OLになってから、同僚に勧められて読んだ、内田康夫さんの小説は……。
なんでこんなに登場人物に魅力がないんだろうと首をかしげるほどでしたっけ(^^ゞ
旦那曰く、「こういう旅情ミステリーは、自分が行った場所がでてくるから楽しいんやん」ということで、その気持ちはわかるんだけど、それにしてもちょとこれは読めないと感じました。すんません。
サイン会でご本人をお見かけし、
「なんて感じの良い方だろう」
と良い印象を受けたのですが、でもやっぱり小説を読みたいとは……すいませんm(__)m

それに比べると、アガサ・クリスティの小説は、圧倒的に説得力があり、人物のそしてその人物の心理も、まったく無理がなく描写されています。

私がひどくショックを受けた一節は、
「あの人はね。自分がアップルパイが好きなら、みんなアップルパイが好きだと思い込んでいる人なのよ」
ってセリフ。
マープル夫人の言葉でした。

「鏡は縦にひび割れて」
だったかな。

皆が、
「明るくて親切な女性」
と評する婦人に対しての辛辣な批評でした。

思うに、アガサ・クリスティは、この手の「自分がアップルパイが好きならみな好きだと思い込み、押し付けてくる女性」が大嫌いだったんだと思います。
彼女の小説には、そういう人物が頻出するので(^^ゞ

メアリ・ウェストマコット名で書かれた「春にして君を離れ」の主人公・ジョーンもそういう女性です。
彼女は明るくて、働き者で、しっかり者。
でも、みな彼女には辟易してるんですね。
なぜなら彼女は、他人の人格に思いをいたすことができない人だから。
そして彼女の存在により、周囲の人たちは不幸になっていく……。
なのに彼女は自分は他人のために尽くす、良い人間だと信じ込み、満足しています。

そんな彼女の娘たちは、彼女から離れようとあがき、でも父を残しておくことを不安に思い、離れられずに苦しんでさえいました。
ここまでは、まぁわかります。

でもね。
ジョーンの夫は、彼女をどう思ってるんでしょう?
なぜ、離婚しないんでしょう?

この解釈は、読み返すたびに変わります。

物語のラストで、
「私は一人ぼっちじゃないわ。だってあなたがいるんですもの」
そう、ジョーンに言われた夫・ロドニーは、心の中で独白します。

「君はひとりぼっちだ。これからもおそらく。しかし、ああ、どうか、君がそれに気づかずにずむように」

不思議でしょ?
ジョーンは、自分がひとりぼっちだと気づかなければ、変わることができません。
変わらなくては、周囲の者がみな不幸になっていくのです。

なのになぜ、「気づかずにすむように」と願うんでしょうね?

その解釈は、読み返すたびに変わります。
興味のある方は、ぜひご一読ください。ハヤカワ文庫から出てるはずです。

さて。
またまた前置きが長くなりましたが(T_T)

私がふと思ったのは、「一人ぼっちの人」ってどういうことだろうってこと。
だって、人間って基本的に、一人ぼっちでしょう?

だからこそ、
「あ、自分のことを本当に心配してくれる人がいる」
と気づいて、すご~く幸せになるわけで。

私の心の中を必死で覗こうとし、私の価値観を共感しようと観察し、その上で私の幸せのために必死になってくれる人がいることに、感謝できるわけですよね。

相手の価値観に興味なく、自分の価値観でもって、
「幸せにしてやるつもりだ」
って言う人はいっぱいいるけど(^^ゞ

夫婦関係がうまくいかないってグチってる人から話を聞くと、そういうことが多い気がします。

相手を幸せにしようというなら、なぜまず、相手を知ろうとしないんでしょうね?
不思議。

さて。
ここんとこちょっと大変だったので、
「バリバリ仕事しなくちゃいけないから、何かあったら声かけてください!!」
とFACEBOOKで声をあげたところ、知人ライターから、いくつか情報をもらいました。

んで、先日、仲の良いライターさんからメールが入ったんですね。
「手伝ってほしいこともでてくると思うから、ちょっと会おうよ」
って。

「手伝ってほしいこともでてくる」
彼女にとってのこの表現は、
「私に何ができるかな?できることもあると思うから、何ができるか検討するために話聞かせて」
なのだと思います。

もちろん、実際に何かあるかどうかはわからないんだけど、そういう気持ちはすごくうれしい。

んなもんで、昨日は彼女のオフィスを訪ね、話をしてきました。
風邪で体が重かったんで、
「すまぬ~」
と言いながらでしたが。

で、彼女との会話で出てきたんですよね。
「一人ぼっち」
の話。

友人は、他人のために何ができるかといつも考えてるような人だから、彼女に何かあれば、「私にできることはやらせて」と集まってくる人がたくさんいると思う。
なので、「一人ぼっち」とは縁遠い人なんですけどね。

そういう心理的「一人ぼっち」じゃなく、もっと物理的な話なんですよ。

つまりこの春から、彼女のご主人は、単身沖縄へ行かれた、と。
会社を変わったそうです。
で、娘さんもこの春から東京の大学へ。

「3月ぐらいに、家族会議開いたんだよ。で、その結果、『みんなそれぞれ自分の好きなことをしよう』って決まった」
と言います。

「でも、さびしいでしょ」
と言ったら、
「一言でいえば、『一人暮らしは想像してたほど楽しくなかった』って感じかなぁ」
というてました。

その気持ち、わかる(笑)

「一人暮らしが楽しいのは、三日までやんな」
と聞けば、
「わかる!」
と強い返事が返ってきましたさ(笑)

「独り言が増えるよ~」
というと、
「もう、増えてる」
って(^^ゞ

だろうな。

でね。
ふと思ったんですよ。

物理的一人ぼっちが、「想像より楽しくない」って思う人は、心理的には一人ぼっちじゃないのかもって。

心理的に一人ぼっちじゃないから、
「一人暮らしは楽しそう」
って思える。

でも実際にやってみると、自分と思いを共有してくれていた人の不在の大きさに、
「なんかつまらんぞ」
となってしまう。

すげぇ贅沢(笑)

ジョーンは、旅先で足止めをくらったとき、
「もしかして自分は間違っていたのではないか?」
と疑問を抱きます。

でもその疑念は、「日常を続行する」という楽さに負けて、押し殺されてしまうんですね。

そして夫に言うわけです。
「私は一人ぼっちじゃありませんわ。あなたがいますもの」

少なくとも私は、自分の大切な人に、そんなセリフを吐かせないようにしたいなって。
思ったのでした。
つか、私は旦那に共感できてるのかなぁ(^^ゞ
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のりちゃん1968

Author:のりちゃん1968
大阪生まれ、大阪育ちのおばちゃんです。
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