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雛の日に

雛流しの起源がどこかと言われたら、いろいろな説があると思います。

ただ、雛飾りの元祖だとおっしゃっている神社は、ここ。
和歌山県は加太にある、淡島神社でしょう。

その由緒にはいろいろな説がありますが、「流される」というキーワードははずせない気がします。
ご祭神のスクナヒコナはガガイモの船に乗って登場した神様です。
神功皇后も、船が流されてこの神社(当時は友ケ島)に辿りついたと言います。
そして淡島願人が語り伝えた天照大神の六女・淡島様は、うつろ船に乗せられて流されているわけです。

淡島願人の伝承について、10年ほど前に参拝したときは「神社側は認めていない」とおっしゃっていたのですが、、2年前に参拝したとき社務所で「淡島様の船」というこの伝承を絵本風にまとめたものが売られていましたから、まったくもって否定されているというわけでもないようです。
ただこのあたりの解釈は難しいのでしょうね。

そんな神社での、雛流し神事を見学してきました。

雛流しは、ひな人形に人間の罪穢れを移して川や海に流し、祓うというのが一般的でしょう。
でも、ここ淡島神社での雛流しはすこ~し違うようなのでした。

さて、私たちが神社についたのは12時少し前のこと。
境内は既にたくさんの人でにぎわっていました。

ただ、参拝する人は前まで行かせていただけたので、お参りする際に一枚だけ。
0303awashima_11.jpg

拝殿の前に一艘の船。
左右にあと二艘、白木の船があったようでした。

お祭りが始まると、まずは、奉饌から。
それが終わると祝詞の奏上。
そして、清め祓いなど、通常のお祭りと同じような次第に思われるのですが、特徴的なのは清め祓いの大役を担うのが稚児さんだってことでしょうか。
これは御祭神であるスクナヒコナに関係があるのかもしれません。

もう一つ、私が気になったのは、ご本殿の扉が開いているかということ。
通常、ご本殿の扉は開きません。
大切なお祭りのときだけ開くのですね。

多くの神社において、春の田植え祭り、そして秋の大祭のみ開いているところが多いように見受けられます。

ただ、ここ淡島神社においては、この雛流し神事はとても重要なお祭りのはず。
でも暗くて見えないんですよ。

お世話をされている氏子さんにお伺いしたのですが、
「……………」
と沈黙され、氏子さんの中でも一番経験の長い女性にバトンタッチされました。
その女性曰く、
「開いてます」
とのこと。

「ご本殿の扉の前でお祓いしますから」
とのご説明でした。
ただ、彼女の手ぶりを見ると、ご拝殿のことを「本殿」とおっしゃっているのかなぁとも思えました。

そこでその後、望遠カメラで見てみましたが、やっぱり閉まってるように見える。
ご神殿を正面から写真を撮るのはどこの神社でもタブーですから、斜めからしか見えないんですが……。
閉まってると思う……。

気になる(^^ゞ

0303awashima_10.jpg
私が気になっている間もお祭りは滞りなく続きます。
稚児さんが人形にお祓いをした後、

0303awashima_9.jpg
参拝者の願い事が書かれた紙が、船の上に散らされます。

……これもすっごい不思議ではありました。

人形が清め祓いのために流されるなら、この願いごとの紙も「清め」られちゃいます。
願いごと、かなえられないんじゃないかしらん(^^ゞ?

とはいえ、願いごとを書いた護摩木を燃やしたりもしますからね……。
燃やす=祓いならばこれもまた不思議な話になります。
これは「流れに乗って」「炎に乗って」、この世ならぬ国へ願いごとを送り届けるという意味なのかもしれません。

疑問は解決しませんが、とりあえず次第を追いましょう。

0303awashima_8.jpg
祝詞奏上の後、人形を乗せられた船は拝殿から担ぎ出されます。

そのときうまい具合に、宮司さんが私の前にいらっしゃいました。

他の方たちと何やらお話されてたんで、この様子ならどさくさにまぎれて教えていただけるか……と。
「あのぅ。ご本殿の扉は開いてますか?」
と話しかけたんですが、すごく怖い顔で、
「し~っ!!!!!!!」
と怒られてしまいました(^^ゞ
お祭りの最中に話しかけちゃぁ、あかんよね、やっぱり。

その後境内がほぼ空っぽになったとき確かめましたが、多分閉まってました。
ご本殿の扉が開くのは、よっぽどのお祭りのときだけなのだと思います。
この雛流し神事は、淡島神社にとって、どういう位置付けなんでしょうね?

さて。
0303awashima_7.jpg
船は海へはこびだされます。

そして、
0303awashima_6.jpg
稚児さんにより清め祓われるんですね。

0303awashima_5.jpg
宮司さんによる祝詞の奏上。

遠くから聞いていたのでよくわかりませんでしたが、大祓祝詞と似た部分もあるように思えました。

でもどの神様に対する祝詞なんでしょう?
海神?
それとも人形?

もし人形に対してなのなら、この人形たちは、人間の願いを常世に届ける役目を背負っているということになると思います。
なんせ、同じ船に乗ってるわけですしね。
もし海神に対してなのならば、「人形たちは休めてあげて欲しい」「人々の願いごとは常世に届けてほしい」と祈っているということになるのかもしれません。

少なくとも、神社のサイトを見る限り、この雛人形たちは、人間の罪ケガレを代わりに背負い、流されていくわけではないようです。
彼らはただ「神の国へと流れて行く」という考え方のようです。

0303awashima_3.jpg
その後船は海へ。

紐がついてますね。
勝手な方向へ流れないよう、大きな船に繋がれているんです。

0303awashima_4.jpg
紙吹雪で、稚児さんや巫女さんが見送ります。

0303awashima_2.jpg

私にはなぜか、お雛様たちが悲しげな表情をしているように見えて仕方ありませんでした。

彼らは本来、海の向こう……常世へ流れていくはずでした。

でも今は、海洋汚染の問題から、流された後回収され、浜辺で燃やされるのです。

0303awashima_1.jpg
この規則正しい形は、先導する船に曳航されているから。
この後すぐ、船の上に揚げられてしまうのです。

そして、
0303awashima_0.jpg

燃え落ちる、絢爛豪華な内裏雛を見て、どうにも切ない気持ちになってしまいました。

彼らはきっと、人々の「願いごと」を常世へはこぶ役割を与えられた、特別な使者だったのでしょう。
海のかなたへではなく、空へはこぶように変えられただけなのだと言えばそうかもしれません。

でも……。
もちろん、罪のない無垢な彼らの魂は、救われるとは思うのです。
思うのだけれど……。

黒く焦げ落ちる、柔和な表情の雛人形たちは、やはり「無残」という感想を抱かずにいられませんでした。

人形たちの末路を見ながら。
魂はどこから来てどこへ行くのか。
それをずっと考えていました。
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