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不老長寿の薬

♪若かったあのころ 何も怖くなかった
ただあなたの優しさが 怖かった

「神田川」のワンフレーズです。はい。

この歌詞は、いろんな意味にとれると思うんですが……
どんな意味だと思ってました?

私はごくごく月並みに、
「優しくされすぎると、その愛情が消えたときのことを想像してしまって怖い」
とかそんな意味に思ってました。

……まぁなんというか、中学生の頭ですから(笑)
ロクロク恋愛なんかしてない人間の頭ではこれが精いっぱいっすよ(^^ゞ

でも、この歌が生まれた時代は、学生運動真っただ中。
作詞者は、理想に命を燃やす、革命の志士であったとか。

となると、この歌詞の捉え方は全然違ってきます。
というか、作詞者ご自身が述懐されたところによると、

「お互い貧しくて、でも理想の社会を実現するためにはそんなこと苦にならなかった」
「でも、少しずつ精神のたるんでいく自分も見えていた。彼女の優しさに甘え、志の炎が消えていくのが怖かった」

というような意味だったのだそうです。

でも正直、今の若者が……いや私たちおばちゃん世代も含めて、この歌を聞いて、その意味を正しく導きだせる人間がいかほどいることでしょうね。

昨日は、やるべきことも少なく、午前中に終わったので、午後からは以前に放映された、三谷幸喜氏の「わが家の歴史」を観てました。
まだ最後まで観てはないんですが、全体的に喜劇調ながらも、爆笑するシーンはなさそう。

太平洋戦争直後の、もしかしたら日本が一番元気で、まっすぐで、一生懸命だった時代の物語です。

当然のことながら、「革命」「鎮圧」のシーンがたくさん出てきます。

学生運動や、いわゆるゲバルトにおいて、何人の人が死んだのかはよく知らないんですが、それに参加した人たちの何割かは、一種の「集団催眠」的な、自分が何をやっているのかはっきり自覚しないまま、下手をしたら命を落としかねない闘争に情熱をかけたんだろうな……と思います。

だけど、そんな人たちによって日本は変化し、成長さえもしたのでしょうね。


さてさて。

古来、不老長寿の薬を求めた人はたくさんいただろうと思います。

中世ヨーロッパの錬金術師は、「賢者の石」を求めました。
賢者の石がどんな効能を持っているのかには諸説ありますが、エリクサー……つまり不老長寿の薬となるのではないかという推理は突飛なものではないと思います。

パウロ・コエーリョの小説では、アルケミストたちが求めたのは決して不老長寿ではなかったと書かれていたように覚えていますが……。

ただ、修行と研究の末、大いなる力を持ったアルケミストが次に求めるのは、不老長寿であった……と想像するのは、そんなに失礼なことではないような。

高野山密教において、「弘法大師はまだ生きておられる」と考えるのも、一種の不老長寿信仰ではないのかなぁとか思ったり。

エジプトのミイラも、言ってみれば不老長寿を実現するための処置でしょう。

歴史上、不老長寿の薬を求めたとされる人物も何人かいます。
もっとも有名なのは、秦の始皇帝かな?

始皇帝は、徐福を派遣して、不老長寿の薬を探させたと言われます。

西洋史上にもたくさんいると思いますが、そっちの知識は全然ないんで、日本に目を向ければ、日本書紀では垂仁天皇が田道間守を派遣して、非時香菓……つまりは不老長寿の薬を求めさせたなんて話がでてきます。

非時香菓は現代の橘のことだとされますが、もちろん、橘食べても不老長寿にはならないようです。
多分(笑)

そんなことを思い出すとですね。
結局、人が最終的に求めるのは、「永遠」なのかなぁと思っちゃうんですね。

貧しくて貧しくて、日々の生活が苦しい人が、いきなり不老長寿を願わないと思うんですよ。
最低限、生きていける程度に生活が満たされて、それでやっと、「永遠」……つまり不老長寿を願うのではないか、と。

それは恋愛において、片思いの間は、
「私のことを一瞬だけでも好きになってほしい」
なんて思ってた人が、両思いになったとたん、
「この関係がずっと続きますように」
なんて願っちゃうのと似てるかもしれません。

一度手に入れた平穏・平和・幸せを手放すのは、すごく怖いこと。

でもね。
不老長寿を願う人がどんな人かをイメージしてみてください。

不老長寿を願う人が、健康のために毎日体を鍛え、粗食に甘んじ、精神を鍛え……というような、そのままでも長生きしそうな健康体だと想像できますか?
……そうじゃないとは言いきれませんが、ぱっと思いつくのはそういうタイプの人じゃない。
不老長寿を願いながら、美食に肥え、安楽な生活に甘んじ、我がことばかりを考えている、肥満体を想像しちゃいませんか?

不健康な生活をして、一発逆転の不老長寿の薬で永遠の命を得るよりも、健康的で精神的にも健やかに生き、人間としては長寿で大往生する方がずっと現実的で、美しいのにね。


つまりなんていうか……。

今の日本が、「不老長寿を祈る肥満体」になってたらやだな……なんて思ってしまったわけです。

私が生まれたのは1968年。
学生運動が盛んだったころになると思います。

だから、私がそれなりの分別のついたころには、「革命」はあらかた鎮静化していました。

私は、「ノン・ポリ世代」と言われる時代に生きているのだと思います。

私自身、
「じゃああなたは、日本のために、『健康的』に、何をやっているのか?」
と言われたら、返答に窮します。

けど、なんていうんだろ。
自分の生活がある程度は確保されているにも関わらず、即座に生活が改善しないことに腹を立てて、あぁだこうだと政治批判する人を見ていると、不健康でだらけた生活の上で、不老長寿の薬を求めた肥満権力者たちの姿が重なって、どうにもこうにも、ゲップが出そうになるんでございます。

今の混乱には、確かに不安があります。

だけどさ~。
自民党の一党支配が終わったってのは、ものすごく大きな転機ですよ。

戦後の長い間、自民党だけが政権を握っていたからこその弊害は山ほどあったと思う。

今後、さまざまな政党が登場し、政権を奪い合う構図になれば、例えば官僚と政治家、一部企業と政治家の癒着なんかは薄くなるんじゃなかろうか。

確かに変化は「混乱」の様子を呈すると思うけれど。
変化を恐れて戦々恐々としていては、何も変わらない。
いや、変わってないように見えて、実は少しずつ悪化しているのだと思う。

「不老長寿の薬」を待って、自堕落な生活を続ける権力者の命が、日に日に短くなっていくように。

今は知らないけど、私が大いに同意した、橋下知事の知事就任当初のキャッチフレーズは、「子どもの世代にツケを回さない」でした。

今、今、今。
今のうちに混乱すればいいと思う。
私たちはそれに耐えうるだけの体力も精神力もまだあるんだから。

そして20年か30年後、今より良い時代になってればいいじゃないかと思う。

そのために、今、おもっきり混乱すればいい。

私は……とりあえず生きていけるぐらいの生活はなんとかしたいと思いますがその程度の生活さえ叶うならば……握りこぶし二つで見守りたいと思うのでございます。
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プロフィール

のりちゃん1968

Author:のりちゃん1968
大阪生まれ、大阪育ちのおばちゃんです。
40の大台を超えて、ますますおばちゃんに磨きがかかってます。

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Mail:norichan★norichan.jp
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