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リーダーシップ

映画「沈まぬ太陽」を見て参りました。

間に休憩をはさんで約4時間。
10時からの上映を観に行ったんですけども、最後の方、四方から、
「きゅ~~~ぐるぐるぐるぐるぐるぐる」
という音が聞こえてきまして(^^ゞ
狼の群れに投げ込まれた子豚の気分でございました(笑)

映画自体は、え~っと所謂「大作」っぽい感じでした(^^ゞ

渡辺謙演じる主人公は、
「事故を起こさないためにも、従業員(特にパイロット)の待遇を改善すべきだ!!」
と主張していて、これが主題にかかわってくるんだけど、それがあんまり生きてなかった気がする(^^ゞ
主題に関わってくる大事なポイントだし、ここがなければ主人公はまさにただの「アカ」になっちゃうと思うんだけど……(^^ゞ
なんでもっと強調しなかったんだろ???

昨日は両親と一緒だったんですよね。
で、父は典型的な戦後のモーレツサラリーマンで、まぁ所謂立身出世の人だったりします。
性格上、人を陥れて自分が出世する……というようなことは、多分なかったろうと想像しますが、
「必要悪はある」
という感覚があるようですね。
そしてその「必要悪」が、私の目から見ると、間口が広すぎるという感じがする。
ので、父とその手の話をするとむちゃくちゃ気づまりでね(^^ゞ
目下の人間に反論されるとイライラしてるのが見えちゃうし……でも、私は父とは全然意見が違うので、黙るしかないんすわ。
ただ、昨日の映画については、休憩時間にちょろっと感想を聞いてみたくなりました。

「主人公はアカですかね?」
と(笑)
「ん~?そうや」
と、当然という返事でしたわ。
「本人は気付いてないだけで、ああいうのにはバックに共産党がいてるんやもん。そうならざるを得んのや」
と言うてはりました。

私は共産主義を「ダメ」とは思いません。
どんな物事にも、いろんな面があるわけで。
ほとんどの人の目から「悪」と見えているものにも「理」がある。
人は……多くの人は、自分の生き方に理を見出そうとします。
他人の目から見ると、単なる怠け者にしか見えない人でも、彼らは怠けることに理を見出そうとしていたりすること、ありますよね?
だから自分の「理」に固執(関係ないけど、「こしゅう」で変換したら出てきませんでした。「こしつ」で変換したら一発で出たけど(^^ゞほんまにIMEって……)すると、全体が見えないことになりかねません。
いわゆる「全共闘時代」の落とし穴はそこにあったのだと思います。

さてさて、「沈まぬ太陽」です。
この映画全体について言えば、一言。

ライバルが役者不足。
ライバル役の役者が魅力不足。
これに尽きると思った。

組合活動において、カリスマ的リーダーであった主人公に対して、ライバルは副リーダー。
いわゆる、ナンバー2としては有能でも、トップにはなれないタイプです(笑)

頭は良くて慎重な性格だけど、決断力も、指導力も、主人公には遠く及ばず、そして……ここが重要なポイントなんだけど……それを劣等感に思っている。

主人公が報復人事で、カラチに飛ばされた後、ライバルは会社側に取り込まれ、組合は壊滅状態になります。
そんな中、ライバルは古い仲間を徐々に取り込みつつ、上役には取り入り、出世街道まっしぐら。

まぁそういう役どころで、役者は三浦友和氏でした。
この方、悪い役者だとは思わないんです。
真面目そうだし、きっとすごくいい人なんだろうなと思う。
真面目なサラリーマンの役をすると綺麗にはまるし、頭の良いサラリーマンをやってもいいなぁと思います。

でもさ、でもさ、でもさ。
この映画の「ライバル役」は、もっと魅力的じゃなきゃあかんでしょう……。
あの人についていこうなんて思わないもん。

何かを期待させるものがない悪人に、魅力はないです。全然。ただ「関心もてねぇバカ」です。
それがひっかかってひっかかってひっかかって……。

ただ、「カリスマ性がなくて、それを劣等感に思ってる」っていう感じは出てました(^^ゞ


さて、この映画を見て強く思ったのは、
「リーダーシップってなんだろ?」
てことでした。

主人公は、左遷されても、左遷先では……「本社から左遷されてきたんだ、可哀そうに」的な嘲笑の対象になりながらも、「リーダーの風」は消えません。
周囲から見て、「ああこの人がリーダーなんだ」とわかる輝きがある。何かあったときにはこの人の指示で動くべきなんだなと思わせるものがある。
そして、事故の後、新会長に見出されてからは、またすぐにリーダーとしての魅力と求心力をぐっと取り戻す。

対してライバルは、どれほど出世しても、「リーダー」にはなれません。
かつての組合における部下たちを取り込んだつもりで、肝心なところで裏切られてしまう。
自分のスパイとして使っているつもりの愛人は、主人公に「あの人を助けてあげて!無理してるのよ、あの人」なんてすがってしまいます。なんつぅみじめな(^^ゞ
つまり、誰も彼のことを「頼れる存在」と見てないんですよね。
「出世のために利用できる存在」
と思って近づいてくる人はいたとしても。

この二人の違いはなんなんだろってことです。

結局、大事なのはアレなんじゃないかなぁ。
「どれだけ他人のために汗を流せるか」
ってこと。
一番大事なのはここじゃないかと思うんですよ。

自分のことしか考えない人ってのはつまり、視点が低いんです。

私は自分の背が低いからわかるけど、視点が低いとね、見渡せる範囲、せまいんすよ(^^ゞ
旦那と比べると愕然とする。

少し視点をあげてみればいい。
……二階に登ってバルコニーから見下ろしてみたらどうですか?
いろんな人が見えます。
タバコ吸ってる人や、子どもを叱ってるお母さん、仲良さそうな夫婦や、喧嘩してるカップル、いろんなものが見えます。

いろんなものが見えた方がいい。

「頭の中の視点」を少しあげれば、いろんな人のことが見えてきます。
普通に、いろんな人のことを考えられるようになる……と思います。

そして、視点を上げるってことは、「見通しが利く」ってことです。
見通しが利けば、正しい決断がしやすくなるし、未来に向かった思考ができるようになる。

この映画の中で主人公は、「会社のために」「事故のない会社にするために」、一生懸命活動をしてるわけですよね。
家族のことを考えてないという批判もあろうかと思いますが、しょうがないんですよ。
だって彼の視野の中で、家族はとってもちっちゃいんだもん。
でも自分の存在はもっとちっちゃい点に見えているはず。

「身近な人間を守れずして、何が世界を守るだよ」
という意見もあると思う。あると思う。あると思う。
だって、奥さんはともかく、子どもは親を選べないもんね。
それは本当にそうだと思います。子どもたちは明らかな犠牲者です。
もし、彼らが、父の視点に引きずられることなく、低いままの視点を生きるならば、明らかな犠牲者です。間違いなく。

ただ、映画の中で、子どもたちは父の影響から、高い視点を徐々に獲得していきます。
それならば……彼らは苦労をしたけれども、父からとても良い贈り物をもらっていると思うんですよ。
つまんない低い視点の父親に裕福に育てられるより、私ならこっちの方がいい。
選んで生まれてこれるとしても、前者を選びます。
主人公の眼の先にあるのは、広大な大地に今沈まんとする、赤くて大きな……太陽です。
スケールでかいったらありゃしない(笑)
私はそういうものに影響されたい。

対してライバルは、「自分がリーダー的存在になるために」「出世のために」といつまでたっても視点が低い。
太陽は山の向こうにすぐ隠れちゃいますよ。しょぼい夕焼けを残してね。

同じぐらい頭が良くて、同じぐらいキレる人間でも、このポイントが違うだけで、全然違ってくるって、ただそれだけじゃあないかと。
そんなことを思いながら観てました。

せっかく生きてるんだから。
人間に生まれてきたんだから。
視点を上げる方がいい。

……結局ね。
それが一番、楽なんじゃないかとか思えたりするのでした。
私は、楽な生き方を選びたい。
楽に生きていけるよう、視点を上げる努力を続けたいななどと思うんです。
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プロフィール

のりちゃん1968

Author:のりちゃん1968
大阪生まれ、大阪育ちのおばちゃんです。
40の大台を超えて、ますますおばちゃんに磨きがかかってます。

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Mail:norichan★norichan.jp
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